レビー・ジェニングス管理図とウエストガード・ルール
精度管理の値を貼り付けると、管理限界とウエストガード6ルールの判定が文章で出ます。コントロール試料の測定値を貼り付けると、統計量・管理限界・管理図・ルール判定がまとめて出ます。
研究用・教育用の計算ツールです。装置・試薬・測定法の精度管理を対象としており、患者さんの検査結果の解釈や診断に用いることはできません。
判定するには値がもう少し必要です
値を貼り付けると、ここに判定が出ます
データを貼り付ける
ロットが変わると管理限界を設定し直すため、ロットごとに累積が分かれます。
基準値(平均値と標準偏差)
セクション B管理限界は貼り付けたデータから求めています。新しいロットで基準値を立ち上げるときのやり方であり、データに外れ値があると管理限界もそれにつられて広がります。施設に確立された基準値があるときは「自分で入力する」を使ってください。
管理限界
標準偏差の計算には少なくとも2つの値が必要です。
レビー・ジェニングス管理図
セクション Cデータを貼り付けると、測定値がこの線の上に描かれます。
適用するルール
プリセット
統計量と累積
セクション E
今期
- n
- 0
- 平均値
- —
- 標準偏差
- —
- 変動係数
- —
累積
- n
- —
- 平均値
- —
- 標準偏差
- —
- 変動係数
- —
持ち越す値
- n
- 0
- Σx
- 0.00
- Σx²
- 0.00
次の期に必要なのはこの3つの数値だけです。測定値そのものは保存されません。
このブラウザでは累積を保存できません。計算はふつうどおり動きます。
使い方ガイド
- 測定項目・単位・コントロールのレベルを入力します。ロット番号があれば入れてください。ロットが変わると累積が分かれます。
- 今期の精度管理の値を表計算ソフトからコピーして貼り付けます。日付の列があっても、値だけでも読み取れます。貼り付けた時点で読み取りが走ります。
- 読み取り結果の表示を確認します。とばした行や読めなかった項目はすべて並ぶので、黙って落ちるものはありません。
- 基準値を選びます。施設に確立された平均値と標準偏差があれば「自分で入力する」、ここで累積を続けているなら「保存した累積を使う」、新しいロットを立ち上げるなら「このデータから計算する」です。
- 管理図でその月の形を見てから、判定でどのルールにどう触れたのかを読みます。[管理図で見る]を押すと、その測定値を指し示します。
- 施設の手順に合わせてルールを個別に切り替えられます。設定はこのブラウザに残ります。
- 期を締めるときは[今期を累積に追加]を押します。次の月からは、それまでの全期間を基準に判定できます。
計算式と注意点
このツールが行う計算はこれだけです。画面に出る数値はすべてこのどれかから来ています。
統計量と管理限界
- 平均値
- x̄ = Σx ÷ n
- 標準偏差(n−1)
- s = √[ Σ(xᵢ − x̄)² ÷ (n − 1) ]
- 変動係数
- CV(%) = s ÷ x̄ × 100
- 管理限界
- μ ± k × σ (k = 1, 2, 3)
- 標準化した値
- zᵢ = (xᵢ − μ) ÷ σ
ウエストガード6ルール
| ルール | 条件 | 重み |
|---|---|---|
| 1-2s | 2 < |z| ≤ 3 (1-3s が有効なとき) | 警告として |
| 1-3s | |z| > 3 | 不合格として |
| 2-2s | 連続する2点が同符号で、どちらも |z| > 2 | 不合格として |
| R-4s | |z(i) − z(i−1)| > 4 | 不合格として |
| 4-1s | 連続する4点がすべて z > 1、またはすべて z < −1 | 不合格として |
| 10x | 連続する10点がすべて z > 0、またはすべて z < 0 | 不合格として |
比較はすべて「より大きい」で行います。ちょうど 2.000 SD の点は 1-2s 違反になりません。判定は最後の点だけでなく系列全体に対して行い、1つの点が複数のルールに触れたときはそのすべてを報告します。
累積について
累積は3つの数値だけで持ち回り、測定値そのものは保持しません。ウエストガード公式ツールが手で書き写すよう求めている3つと同じものです。
- 持ち越し
- n、Σx、Σx² をそれぞれ足す
- 累積平均値
- x̄ = Σx ÷ n
- 累積標準偏差
- s = √[ ( Σx² − (Σx)² ÷ n ) ÷ (n − 1) ]
注意点
- 標準偏差は n−1 で割るものを使います。1か月分のコントロール測定値は、その測定法が出しうるすべての測定値の一部であって全体ではないためで、n で割ると真の値より小さく出ます。
- ルールは画面のデータではなく、選んだ基準値に対して判定します。「自分で入力する」や保存した累積を使うと、管理図の中心線とデータの平均値は別の数値になります。その差そのものが読む価値のある情報です。
- 管理限界はふつう20日以上から設定します。それより少ないデータで計算した基準値は暫定として扱ってください。
- ロットが変わると基準値を立て直す必要があります。このツールは項目のキーにロットを含めるので、累積は自動的に分かれます。
- 画面の統計量は2回走査する式で、累積は1回で済む式で計算しています。累積には走査すべき測定値がもう残っていないためです。Σx と Σx² を丸めずに保存しているのも同じ理由です。
- R-4s は本来、1回の測定内で2つのレベルを比べるルールです。1レベルのときは連続する点どうしに適用しています。広く行われているやり方ですが、元の定義と同じではありません。
- 1-2s は、何も問題がなくても20回に1回ほど現れます。このルールだけで不合格にすると、誤った警報が非常に多くなります。
このツールの位置づけ
研究用・教育用の計算ツールです。装置・試薬・測定法の精度管理を対象としており、患者さんの検査結果を解釈したり診断に至ったりするためのものではありません。この区別は但し書きではなく、製品の設計上の制約です。
できること
- 値のわかっているコントロール試料の測定値について統計量を求める
- 装置と試薬が管理限界の中で動いているかを判定する
- 測定システムの精度(標準偏差・変動係数)を示す
- ウエストガード・ルールを適用して統計的な管理状態を判定する
- 施設の内部精度管理の作業を支える
しないこと
- 患者さんの検査結果を受け取ったり処理したりする
- 患者さんの状態や疾患について何かを述べる
- 基準範囲や正常の範囲を決める
- 治療・処方・追加検査を勧める
- 臨床上の判断を行う
代わりにならないもの
- 施設の精度管理手順 — どのルールを適用するか、不合格のときに何をするかは施設が決めることです。このツールは計算をするだけです。
- 正式な精度管理の記録 — 認定や法令で求められる記録は LIS か施設のシステムに属します。ブラウザの保存領域は記録管理の仕組みではありません。
- 認定の要件 — ISO 15189 やそれに相当する規格を満たすことを、ここでは何も保証しません。
- 専門職の判断 — 違反の原因を突き止めて対応するのは人の仕事です。「確認すること」の一覧はその出発点にすぎません。
よくある質問
既定では違います。警告であって不合格ではありません。1-2s は問題なく動いている測定システムでも20回に1回ほど現れます。もう一度見るための合図として受け取り、判定は他のルールに任せてください。施設の手順で 1-2s を不合格として扱う場合は、[適用するルール]で変更できます。
「このデータから計算する」を選ぶと、貼り付けた値から管理限界が求まります。新しいロットで基準値を立ち上げるときのやり方そのものです。ただしデータに外れ値があると管理限界もつられて広がるので、原因のわかっている点は外しておくほうが確実です。20日以上が通常の目安です。
ロットの欄に新しいロット番号を入力してください。項目は測定項目・レベル・ロットの組み合わせで管理されるため、新しいロットでは累積が0から始まります。基準値を立て直す必要があるので、これが精度管理のやり方に合っています。前のロットの累積は消えずにそのまま残ります。
送られません。計算はすべてブラウザの中で行われ、貼り付けた値をどこかに送る経路はありません。保存した累積もこのブラウザの中だけにあり、このページには広告や第三者の解析スクリプトもありません。
使えません。装置・試薬・測定法の精度管理のための計算ツールであり、患者さんの検査結果を解釈したり診断に至ったりするためのものではありません。患者さんを特定できる情報の入力欄がどこにもないのはそのためです。合格・警告・不合格は測定システムについての言葉であって、人についての言葉ではありません。
このブラウザの localStorage だけです。別の端末や別のブラウザには出てきませんし、ブラウザのデータを消すと一緒に消えます。測定値そのものは保存されず、件数・合計・二乗和と各期の要約だけが残ります。認定に必要な記録は施設のシステムに置いてください。
計算・管理図・判定はふつうに動きます。ブラウザが保存を拒む環境では累積のボタンだけが無効になり、その旨が画面に出ます。計算が止まることはありません。
先頭の1,000件を使い、残りを使わなかったことをお伝えします。黙って切り捨てることはありません。100点を超えると、読みやすさを保つために印と線が細くなります。画面が狭いときは[拡大]で1点あたりの幅を確保して、横にスクロールできます。
そのカンマが桁区切りなのか小数点なのかを、このツールが確実に判断できないためです。ヨーロッパの多くの地域では 100,3 が 100.3 を意味し、またこのツールはカンマを値の区切りとしても受け付けます。読み違えると数値が1000倍ずれるので、推測せずにお断りしています。カンマを取り除いて貼り付け直してください。
地域設定にかかわらず月/日として読み取り、3月1日になります。読み取り結果の行に、どう読んだかが表示されます。最初の位置が12を超える場合は日付として扱いません。日付は横軸だけに使い、並べ替えや計算には使わないので、順序が前後していればその旨をお伝えしたうえで、貼り付けられた順序をそのまま保ちます。
いまは1レベルずつです。日付の列のあとに値の列が複数ある場合は最初の列を使い、他にもあったことをお伝えします。レベルごとに1回ずつ実行してください。累積もレベルごとに分かれます。
そのとき適用されていたルールが、判定の上に毎回表示されます。見つからなかったのか、そもそも見ていなかったのかは、その行でわかります。値が足りずに判定できなかったルールは別に並びます。4-1s には4点、10x には10点が必要です。