使い方ガイド
- 表計算ソフトから「濃度」と「反応」の 2 列をそのままコピーして貼り付けます。見出し行があっても構いません。
- 濃度の単位は何でも構いません — 出てくる IC50 は入力と同じ単位です。ただし 1 つの列の中で単位を混ぜないでください。
- 図で点が線に沿っているかを見ます。特に「両端のプラトーに点があるか」— なければ、そのプラトーは推定ではなく外挿です。
- ヒル係数と R²、標準誤差を合わせて見て結果を判断します。
💡 濃度 0 の無処理対照を入れても構いません。計算には入り、対数軸の図からのみ外れます。
計算式と注意点
用量反応は通常 S 字曲線になり、その形を 4 つの数で書き表したものが 4 パラメータロジスティックです。
4 つのパラメータ
2 つのプラトーと、その中間にあたる濃度、そしてどれだけ急かです。
- 曲線
- y = y∞ + (y₀ − y∞) / (1 + (x / mid)^hill)
- 半数濃度
- y(mid) = (y₀ + y∞) / 2
IC50 か EC50 か
同じ数です。濃度が上がって反応が下がれば IC50、上がれば EC50 と呼びます。この道具は当てはめた曲線の向きを見て名前を決めるので、選ぶ必要はありません。
ヒル係数が「常に正」である理由
係数を自由にすると、上がる曲線を「係数が負でプラトーが入れ替わった」形でも同じように当てはめられます。残差が完全に同じなのでどちらかをデータが語れず、結果表だけが逆に書かれます。そのため係数を正に固定し、向きは「濃度 0 での反応」と「飽和反応」のどちらが大きいかで読みます。
注意点
- ⛔ 両端のプラトーに点がなければ、IC50 はデータの中ではなく「外」から出た数です。曲線がきれいでも同じです — 必ず図を見てください。
- 曲線が収束しない場合、この道具は IC50 を出しません。ばらついた点に無理に当てはめた半数濃度は本物とそっくりですが、何も意味しません。
- R² は「どれだけ近いか」であって「モデルが正しいか」ではありません。誤ったモデルでも点が密なら 0.99 になります。点が線に沿って「均等に」ばらついているかのほうが重要です。
- 標準誤差は、入力した点がこの曲線をどれだけ狭く定めるかを表します。実験そのものの再現性は別の話で、それは繰り返し測定でしか分かりません。
- 濃度軸を対数で描くのは見るためだけで、当てはめは入力した濃度そのものに対して行われます。
よくある質問
計算上は同じ数 — 2 つのプラトーのちょうど中間にあたる濃度です。呼び名だけが違います。濃度が上がって反応が下がる阻害実験なら IC50、上がる刺激実験なら EC50 です。この道具は当てはめた曲線がどちらかを見て名前を付けます。
パラメータが 4 つなので最低 5 点を要求します。ただし個数より「どこにあるか」が重要です。上下のプラトーにそれぞれ 2 点ほど、急な区間に 3〜4 点あって初めて 4 つのパラメータがすべてデータで定まります。片方のプラトーが空だと、その値は推定ではなく外挿になり、IC50 も一緒に揺れます。
それだけでは足りません。R² は点が線にどれだけ近いかを示すだけで、モデルが正しいかも、データが IC50 を決めるのに十分かも語りません。図で点が線に沿って「均等に」ばらついているか、両端のプラトーに点があるかを併せて見てください。標準誤差が IC50 自体に比べて大きい場合も信号です。
このデータでは 4 つのパラメータを互いに区別できない、という意味です。よくある原因は、濃度範囲が狭くプラトーが見えていないか、反応の変化がノイズに埋もれている場合です。⛔ そこから無理に出した IC50 は本物とそっくりですが根拠がないため、この道具は数を出す代わりにそう伝えます。濃度範囲を上下に広げるのが最も確実な解決です。