SDS-PAGE ゲル組成の計算ツール

ゲル濃度・枚数・厚さから、分離ゲルと濃縮ゲルの組成と、タンパク質の大きさに合うゲル濃度を出します。ゲル濃度・枚数・厚さを選ぶと、入力しながら計算します。分離ゲルと濃縮ゲルの組成が一度に出ます。

⚠️ アクリルアミドとビスアクリルアミドは溶液の状態で神経毒であり、危険なのは重合していない形です。手袋を着け、こぼしたらすぐに拭き取り、粉はドラフト内で秤量してください。

厚さを選ぶと、Bio-Rad Mini-PROTEAN のカセットを満たす容量が入ります。大型ゲルの場合は、隣の欄にご自分のカセット容量を入れてください。

分離ゲルの割合 75% と余分 10% は当サイトの既定値であって、出典から取った数値ではありません。お使いのコームに合わせて調整してください。

ゲル濃度とタンパク質の大きさ

出典は 12% のゲルを、おおよそ 25〜60 kDa 向けとしています。

分離ゲル (%T)推奨範囲 (kDa)
8%80200
10%35100
12%選択中2560
15%2040

4行でこの表の全部です。省略したのではなく、出典がこの4つのゲル濃度しか載せておらず、あいだの値を推測していないためです。

出典:Proteintech「SDS-PAGE Gel Recipes for Western Blot」— 分離ゲルの組成とともに載っている MW Range (kDa) の行。

使い方ガイド

  1. 分離ゲルの濃度を選びます。並んでいる4つの選択肢には、出典が勧めるタンパク質の大きさの範囲が付いています。それ以外の濃度は「自分で入力」を選んでください。
  2. 流し込むゲルの枚数を入れます。この欄に数値が入るまでは何も表示されません。
  3. スペーサーの厚さを選びます。Bio-Rad Mini-PROTEAN のカセットを満たす容量が隣の欄に入ります。大型ゲルの場合は、そこにご自分のカセット容量を入れてください。
  4. 分離ゲルの割合と余分を確かめます。75% と 10% は当サイトの既定値なので、コームが通常より深い・浅い場合は調整してください。
  5. タンパク質の大きさを kDa で入れると、それを含むゲル濃度が下の表に印されます。
  6. 2つの組成を順に調製します。APS と TEMED は最後、流し込む直前に入れます。

SDS-PAGE ゲルの計算式と注意点

ポリアクリルアミドゲルは、アクリルアミドが網目を編みながら固まります。その網目の穴の大きさが、タンパク質をふるい分けます。アクリルアミドが多いほど網目が細かくなり、小さいタンパク質をよく分離できます。組成そのものはいくつかの比でできているため、どんな容量にもきれいに合わせられます。

1層分

全量が決まれば、4つの試薬は比として決まります。水は残りです。

30% アクリルアミド/ビス (mL)
全量 × ゲル濃度 ÷ 30
ゲル用緩衝液 (mL)
全量 × 0.25
10% SDS (mL)
全量 × 0.01
水 (mL)
全量 − アクリルアミド − 緩衝液 − SDS
10% APS (µL)
全量 (mL) × 5
TEMED (µL)
分離ゲル:全量 × 0.5 · 濃縮ゲル:全量 × 1

どれだけ作るか

カセットの容量を2層に分け、枚数を掛けて、その上に余分を足します。

分離ゲル (mL)
カセット × 割合 × 枚数 × (1 + 余分)
濃縮ゲル (mL)
カセット × (1 − 割合) × 枚数 × (1 + 余分)

注意点

  • ⚠️ アクリルアミドとビスアクリルアミドは溶液の状態で神経毒です。ゲルが固まると危険性は大きく下がりますが、重合していないモノマーが残っていることがあるため、固めたゲルも手袋を着けて扱ってください。
  • ゲル用緩衝液は2層で違います。分離ゲルは 1.5 M Tris-HCl pH 8.8、濃縮ゲルは 0.5 M Tris-HCl pH 6.8 です。入れ違えるとバンドが濃縮されません。
  • APS は毎日新しく作り、TEMED は3か月ごとに交換してください。酸化して触媒としての働きがしだいに落ちるためで、これは出典自身の推奨です。
  • 触媒の濃度が合っていないと、ウェルがうまくできない、コームの後ろに膜が張る、といった形で表れます。出典の対処は、濃縮ゲルの触媒を APS 0.06%・TEMED 0.12% に上げることです。
  • カセット容量の表は Bio-Rad Mini-PROTEAN のもので、カセットを完全に満たす容量です。実際に必要な量はコームによって、また濃縮ゲルを重ねるかどうかによって変わる、と出典は注記しています。
  • 大型カセットの容量は表にありません。1次資料が開けなかったためです。推測した数値を載せるかわりに、欄を書き換えられるようにしてあります。
  • 分離ゲルの割合 75% と余分 10% は当サイトの既定値であって、出典のものではありません。出典のある数値として引用しないでください。

よくある質問

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