使い方ガイド
- データの並びを選びます。表計算ソフトで条件ごとに1列にしているなら、ワイド形式が手元のままの形です。
- 見出し行を含めてまとめてコピーし、貼り付けます。群によって反復数が違ってもかまいません。
- Y 軸の見出しを入れると、グラフに描かれます。
- エラーバーを選びます。はじめは3種類のままにして違いを見てから、図に載せるものを1つ選んでください。
- 棒グラフか点グラフかを選びます。反復数が少ないときは、個々のデータ点も表示するほうがずっと誠実です。
- グラフを PNG としてコピーするか、集計表をコピーしてください。
計算式と注意点
3種類のエラーバーは、それぞれ別のことを言っています。このページが3つを並べて出すのは、そのためです。
標準偏差 (SD)
データそのものがどれだけ散らばっているかです。反復数を増やしても縮みません。これは測っている対象の性質であって、どれだけうまく測れたかの性質ではないからです。
- SD
- √( Σ(xᵢ − x̄)² / (n − 1) )
標準誤差 (SEM)
平均値がどれだけ確かに分かっているかです。反復数の平方根に応じて縮みます。いちばんよく使われ、いちばん短く描かれます。
- SEM
- SD / √n
95% 信頼区間
実験を繰り返せば、そうした区間の 95% が真の平均値を含みます。SEM に t 値を掛けたもので、反復数が少ないとその t が大きく、区間は SEM の2倍をはるかに超えます。
- 区間
- x̄ ± t(0.975, n−1) × SEM
- n = 3
- t = 4.303
- n = 11
- t = 2.228
2群 — Welch の t検定
2群が同じ分散をもつことを前提としない t検定 です。自由度が整数にならないのは、そのためです。
- t
- (x̄₁ − x̄₂) / √(s₁²/n₁ + s₂²/n₂)
- 自由度
- (s₁²/n₁ + s₂²/n₂)² / ( (s₁²/n₁)²/(n₁−1) + (s₂²/n₂)²/(n₂−1) )
注意点
- エラーバーは、どれなのかを言わないかぎり何も意味しません。同じデータでも SD・SEM・95% 区間は大きく違い、図の説明文にその名を書くのが決まりです。
- SEM が短いことは、よい結果であることを意味しません。反復数を増やせば SEM は縮みますが、データの散らばりはそのままです。
- ⭐ 反復数が6以下では、95% 区間が標準偏差より遠くまで伸びます。t(0.975, n−1) が √n を上回るためで、順序が入れ替わるのは n = 7 です。「3つのうち区間がいちばん狭いはずだ」という思い込みは、ちょうど多くの実験がいる範囲で外れます。
- 棒グラフの軸は0から始めなければなりません。棒グラフではここで強制しています。点グラフでは、データが占める範囲だけを使います。
- 星印は測定ではなく慣習です:* p < 0.05、** p < 0.01、*** p < 0.001、**** p < 0.0001。p 値はつねに横に表示します。
- 群が3つ以上のときは検定を行いません。すべての組で t検定 を繰り返すと偽陽性が増えるからです。
- 正規性の確認と検定の選択は、このページの範囲外です。行うのは2群の Welch の t検定 が1回だけです。
よくある質問
データの散らばりを見せたいなら SD、平均値がどれだけ確かかを見せたいなら SEM か 95% 区間です。いちばん短く描かれるものを選ぶ、というのだけはやめてください。どれを選んでも、説明文にその名を書いてください。
反復数が少ないからです。掛ける値は 1.96 ではなく t(0.975, n−1) で、n = 3 では 4.303 になります。3回の反復では、平均値はそれほど確かに定まりません。
意図してそうしています。すべての組で t検定 を行うと偽陽性が増えるため、分散分析と事後検定が必要になりますが、それはこのツールの範囲外です。グラフと集計統計量を持って、検定は別の場所で行ってください。
PNG としてコピーしてお使いください。エラーバーの種類・反復数・検定の名前を説明文に入れてください。その3つがないと、この図は何も主張していないことになります。