使い方ガイド
- スタンダードを表に入れます。濃度 (x) と測定値 (y) です。表計算ソフトからコピーした2列はそのまま貼り付けられ、見出し行は自動で取り除かれます。
- 傾き・切片・R²・回帰式が計算され、あわせてグラフが描かれます。
- 下に未知試料の測定値を入れると、その濃度が直線から読み取られます。まとめて入れてもかまいません。
- 必要な測定法では、切片を0に固定 (y = ax) できます。
- X 軸と Y 軸の見出しを入れると、表・グラフ・逆算のすべてに反映されます。入れなくてもかまいません。
- x 軸は対数目盛りに切り替えられます。回帰は変わらず、表示だけが変わります。
💡 指数は e で入力できます。たとえば 1.5×10⁻⁵ は 1.5e-5 と入力します。
計算式と注意点
検量線は、濃度がわかっている試料に直線を当てはめ、そこから未知の濃度を読み取る方法です。ブラッドフォード法によるタンパク質定量・ELISA・リアルタイムPCR の土台になっています。
直線は最小二乗法で求めます。各点から直線までの縦方向の距離の二乗和が最も小さくなる直線です。
- 傾き
- a = Σ(xᵢ − x̄)(yᵢ − ȳ) ÷ Σ(xᵢ − x̄)²
- 切片
- b = ȳ − a × x̄
- 回帰式
- y = ax + b
決定係数 R² は、データが直線にどれだけ近いかを 0〜1 で表します。1 に近いほど点が直線の近くにあります。
濃度を読み戻すことが、このツールの本来の目的です。測定値 y から濃度 x が次のように求まります。
- 逆算
- x = (y − b) ÷ a
外挿への注意
逆算した濃度がスタンダードの x の範囲から外れている場合は、その旨を表示します。
直線が成り立つことが示されたのは、スタンダードが覆った範囲だけです。その外でも続く保証はなく、実際、多くの測定法は高濃度で飽和して直線から離れます。範囲外の値は目安として扱い、試料を希釈するか、スタンダードの範囲を広げて測り直してください。
注意点
- スタンダードは3点以上、できれば5点以上を使ってください。点が少ないと、外れ値1つで直線全体が動きます。
- 未知試料がスタンダードの範囲に入るように測定を設計してください。外れた場合は、希釈して測り直すのが答えです。
- R² が高いことは、関係が直線であることの証明にはなりません。曲がったデータでも R² は 0.99 を超えることがあります。グラフを見て、点が直線のまわりに均等に散らばっているかを確かめてください。系統的に曲がっていれば、直線モデルは合っていません。
- 切片を0に固定するのは、そうする理由があるときだけにしてください。ブランクを差し引き済みで理論上は原点を通るはずのデータが、その典型です。R² を上げるために使うのは誤用です。
- 対数目盛りは表示だけを変えます。回帰も計算結果もすべて同じままです。対数軸で直線が曲がって見えるのは想定どおりです。x が0以下の点はそこに描けないため除かれ、その数を表示します。
よくある質問
用途によりますが、0.99 がよく使われる目安です。ただし R² だけで判断しないでください。曲がったデータでも高い値が出ます。点が直線のまわりに均等に散らばっているかも、グラフで確かめてください。
逆算した濃度が、スタンダードの覆った範囲の外にあります。その外でも直線が成り立つことは示されていないので、試料を希釈して範囲内に戻すか、スタンダードの範囲を広げて測り直してください。
濃度が0なら理論上シグナルも0になるはずのときだけです。ブランクを差し引き済みのデータが典型例です。R² を上げるために使ってはいけません。本当の切片が0でないのに固定すると、逆算した結果がすべて偏ります。
いいえ、変わるのは表示だけです。回帰はもとの値で計算しており、傾き・切片・R²・逆算の結果はどれも同じです。対数軸では軸が等比に並ぶため直線が曲がって見えますが、それは想定どおりです。
できます。濃度と測定値の列をまとめてコピーして表に貼り付けると、x と y に分かれて入ります。見出し行は自動で取り除かれます。
できます。逆算の欄に測定値を改行で区切って入れると、それぞれの濃度が並べて計算されます。
計算自体は2点からできますが、2点はその2点を通る直線でしかなく、何も示しません。最低3点、実用上は5点以上をおすすめします。点が多いほど、外れ値1つが直線を動かす度合いが小さくなります。
いまはできません。このツールが出すのは傾き・切片・R²・逆算です。増幅効率は傾きから別に求めてください。