リアルタイムPCR 比較定量の計算ツール

リアルタイムPCR の Ct値 から、対照群に対する発現量比を計算します。Ct値 の表を貼り付けてから、下でリファレンス遺伝子と対照群を選んでください。

1行が1ウェルです:試料 ⇥ 遺伝子 ⇥ Ct値 ⇥ 群(任意)。装置の書き出しから試料名・ターゲット名・Cq の列をそのままコピーしても入ります。

試料と遺伝子が同じ行が繰り返されていれば、テクニカルレプリケートとして平均します。4つ目のセルに群の名前を入れると、その群の中の別々の試料がバイオロジカルレプリケートになります。2つの水準は最後まで分けて扱います。

使い方ガイド

  1. 装置の結果表から試料名・ターゲット名・Cq の列をコピーして貼り付けます。見出し行はこちらで飛ばします。
  2. バイオロジカルレプリケートをまとめるには、4列目に群の名前を貼り付けます。これがないと各試料がそれぞれ1つの群になります。
  3. リファレンス遺伝子を選びます。2つ以上を選ぶと幾何平均でまとめますが、Ct値 の上ではそれは単純な平均と同じ計算です。
  4. 対照群を選びます。発現量比はすべて、その群を1として測ります。
  5. 増幅効率がわかっていれば入れてください。わからなければそのままで結構です。100 % は 2^−ΔΔCt が置いている仮定です。
  6. 図に使うのは群ごとの表です。試料ごとの表では、バイオロジカルレプリケートがどれだけ散らばっているかが見えます。

計算式と注意点

2つの方法を並べて出します。一方はよく知られた方法で仮定を1つ抱えており、もう一方はその仮定を置きません。

1. テクニカルレプリケートを平均する

試料も遺伝子も同じウェルどうしを平均します。その平均の不確かさは標準誤差、すなわち標準偏差をウェル数の平方根で割った値です。

平均 Ct値
Ct = ΣCtᵢ / n
標準誤差
u = s / √n

2. リファレンス遺伝子をまとめる

複数のリファレンス遺伝子は、量の幾何平均でまとめます。量は E^−Ct に比例するため、その幾何平均は Ct値 の算術平均とちょうど一致します。下の2つの方法が離れようがないのは、このためです。

リファレンスの Ct値
Ct_ref = ΣCt_i / m

3. 二度引く

目的遺伝子からリファレンスを引き (ΔCt)、そこから対照群の ΔCt を引きます (ΔΔCt)。不確かさは、独立した平均の差についての通常の伝播に従います。

ΔCt
ΔCt = Ct_target − Ct_ref
ΔΔCt
ΔΔCt = ΔCt_sample − ΔCt_control
発現量比
2^−ΔΔCt
誤差の伝播
u(A − B) = √(u(A)² + u(B)²)

4. 増幅効率で補正する (Pfaffl法)

Pfaffl の式は増幅効率が2であることを仮定しません。増幅効率をすべて 100 % のままにすると、上の式に一致します。

R = E_target^ΔCP_target / E_ref^ΔCP_ref
ΔCP
対照の Ct値 − 試料の Ct値
増幅効率から底へ
E = 1 + 増幅効率(%) / 100

注意点

  • 2^−ΔΔCt は、目的遺伝子もリファレンスもちょうど2倍で増幅すると仮定します。Pfaffl は自身の論文でその仮定を明示し、この方法は簡便な推定にしか使えないとしています。2つの列を並べて出すのは、その仮定の大きさを見えるようにするためです。
  • リファレンス遺伝子は3つから始めることが勧められています (Vandesompele ら, 2002)。1つだけだと、処理に応答するリファレンスが結果全体を傾け、そうなったことをこのページの何も教えてくれません。
  • テクニカルレプリケートとバイオロジカルレプリケートは別のものを測っています。1枚のディッシュから取った3ウェルはピペット操作について語り、3枚のディッシュは生物について語ります。このツールは最後まで両者を分け、誤差がどちらの水準から来たかを表に書きます。
  • この誤差は伝播させた標準誤差であって信頼区間ではなく、有意差検定でもありません。
  • 対照群の発現量比は測定ではなく作り方によって1になるため、そこには誤差の棒を描きません。代わりに、対照群自身の ΔCt のばらつきを別に表示します。
  • 増幅しなかったウェルは0ではありません。0として入れると、その試料がその実験でいちばん発現が高いように見えてしまうため、そうした行は平均から外し、数をお知らせします。

よくある質問

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